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 電子カムコントローラとは、動作の基準軸となる主軸に対して従軸の同期運転を行う事が出来るパルスコントローラです。

 従来メカカムを利用されている箇所を電子カムへと簡単に置き換えが可能です。

 カム形状は専用ソフトにて簡単に作成する事ができ、本体内に記憶させたカムの切替も可能です。

 また、メカカムに限定せずあらゆる同期制御において、広く応用利用可能なパルスコントローラです。

■ カム形状は最大32パターン記憶
■ 256ステップ 32プログラム記憶


電子カムコントローラの特徴
■ カム形状生成支援ソフト 
■ レジスタモニタソフト 
■ 電子クラッチ機能 
■ カム形状の縮小機能 
■ カム動作 正逆転モード
■ カムの連続切替動作
■ 2系統のエンコーダカウンタ搭載
■ イベント出力機能
■ 電子カムコントローラの仕様事例紹介
各特徴をクリックすると詳細説明にジャンプします。





 これまでアプリケーションソフトのECM-010JWINを使ってカム曲線を作成する際には、主軸と従軸の位置をこまかくプロットする必要がありましたが、今回新しく付属する「カム形状生成支援ソフト」では、サイクロイド(CY)や変形台形(MT)といった曲線の種類を選択するだけでカム曲線を作成する事が可能になりました。

「パラメータ入力画面」

パラメータ入力で選択出来る 曲線の種類
等速度 CV
等加速度 PB
単弦 SH
5次 PS
サイクロイド CY
変形台形 MT
変形正弦 MS
変形等速度 MCV
トラペクロイド TRP
「カム形状生成支援ソフト メイン画面」
 
カム形状生成支援ソフトで作成したカムデータを読み込んだECM-010JWINの画面」









 各種レジスタやプログラムの実行状況をモニタリング出来るソフトウェアを新たにご用意しました。

「レジスタモニタソフト画面」
 








 電子クラッチ機能では電子クラッチを利用したカム動作を行う事が可能です。

 クラッチレジスタに設定された値が、外部エンコーダの信号が入力される事で更新され、クラッチレジスタの値が0に達した後にカム動作が可能となります。

「電子クラッチを利用したカム動作例」
 



 クラッチ位置(M)を設定することで、動作開始時のオフセットを取ることが可能です。
例えば、主軸で要するパルス数がNであるカム形状に対して、クラッチ位置をMと設定した場合、外部エンコーダ信号がN-Mパルス分入力された位置がカム主軸の原点となります。
「クラッチ位置の設定」










 カム形状を縮小出来る命令コマンドを新たに追加しました。指定できる比率は0.01〜100%(0.01%刻み)となります。


 







 「カム形状比較」
「動作サンプル」

 従来の電子カムコントローラでは主軸の正逆転の判別がなく、正転・逆転それぞれのカム形状を制作する必要がありましたが、新電子カムコントローラでは一つのカム形状で正逆転が可能です。

 そのため、カム動作の途中で逆回転するような動作の際にも主軸に追従して動作させる事が可能です。

 








 従来の電子カムコントローラではカムを切り替える際に、移動中の従軸を停止させた後、「カム切替命令」と「カム起動命令」を入力する必要があり、その間タイムラグが生じていましたが、新電子カムコントローラではカム動作中に次のカムへの切替準備を行う事が出来、タイムラグ無く、連続して動作が可能です。
 










 主軸用のエンコーダカウンタに加え、外部入力のエンコーダカウンタ(従軸用)を追加しました。

 従軸の動きを新しく搭載されたエンコーダカウンタでカウントする事が出来、より信頼性の高いシステムの構築が可能になります。
 








 ECM-100からの発振パルス数に条件を設定し、設定された条件内の時にハード的に出力を行います。

 ソフト的なシーケンスを用いて信号を出力するのではなく、コントローラの内部回路からハード的に出力する為、タイムラグのないイベント出力が可能です。

<使用例>

「条件設定」
イベント出力範囲設定A:1000パルス
イベント出力範囲設定B:1100パルス

上記のような条件で駆動している際、ECM-100のパルス出力が1000パルス目にイベント出力がオンになり、1100パルスでオフになります。
 








 トラバース制御

トラバース制御に電子カムコントローラを使用すれば、均一な巻線制御が可能です。

 コンベアラインとZ軸の同期制御

 電子カムコントローラを使えば、コンベアラインを止める事なくZ軸を同期駆動させる事が可能です。
 また、主軸のコンベアラインの速度を変更した場合でもカム形状に応じて同期駆動させる事が可能です。
 (全体の速度を5%上げたいといった場合、通常のプログラムによる速度制御では、各軸それぞれのプログラムや駆動条件を変更する必要がありますが、電子カムコントローラでは主軸の速度を変更するのみで簡単に全体の速度を変更する事ができます。)

上記のような制御以外にも、さらに多軸(最大16軸)の同期動作や、ロボット等の制御にも使用する事ができます。