1.防音壁実験 |
実験方法 |
1.発信器にて800Hz(4V peak-peak)の信号をスピーカに入力し音を鳴らす。
2.スピーカ中心線上、距離140mmの位置に騒音計を設置して音圧を測定。
3.スピーカの前面から距離120mm(スピーカと騒音計の間)の位置にA、B、Cの3種類の材料を設置して音圧を測定。 |
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防音壁A |
防音壁B |
防音壁C |
段ボール(厚さ約4mm) |
段ボール(厚さ約4mm)の表面片面に炭粉をボンドにて付着させた物 |
炭マット(段ボールを紙すき法で再生、その中に炭・墨汁・アルミ粉を混ぜて乾燥させた物) |
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(音が出ますのでご注意ください)
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結 果 |
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実験1 |
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防音壁:なし |
平均78.7db |
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実験2 |
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防音壁:A |
平均68.5db |
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実験3 |
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防音壁:B |
平均66.2db |
炭粉を付着させた面をスピーカー側に向けています |
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実験4 |
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防音壁:C |
平均62.4db |
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考 察 |
騒音計の位置を材料に近づけて反射音の影響をなるべく受けないように実験を行いました。
材料B段ボールの表面に炭粉を付着させた物では、材料A段ボールのみの物より少し遮音効果がある測定結果が得られましたが、炭粉末を付着させる為に使用したボンドによる影響も考慮する必要があります。
材料C炭マットでは、測定結果の音圧が大きく下がっているので、段ボールよりも防音壁としての遮音効果があると考えられます。 |
まとめ |
段ボールに炭粉を付着させたものは、段ボールのみの時よりも遮音効果があるデータが得られました。
その事から、炭は縦横に孔の多い構造:多孔体により音を減衰する効果があると思われます。
炭マットは、炭と墨汁にアルミ粉と段ポール(紙)を混ぜた物ですが、段ボール・炭・墨汁は、紙すき法でよく混ざることになり、仕上げは圧縮せず自然に乾燥させた為、スポンジのような物になりました。そして、アルミ粉を混ぜることで、音が反射する効果を取り入れ、音の吸収性・反射性を兼ね備え良い結果が得られました。今後、材料の厚みや配合を工夫して防音材として利用できるようにしたいと思います。
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